勇者さん、ゆうぐうす！：ＢＭＷ馬鹿！ねこと工具と酒・タバコ･･･：SSブログ

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勇者さん、ゆうぐうす！　[酒・タバコ] [編集]

出社したら、朝っぱらから社内が騒々しい。
部下の乙女がおそるおそる寄ってきて…。

会社で借りている倉庫の入口の前にねずみの死骸があり、誰も倉庫にモノを取りに行けないんですぅ、と訴えられました。
オマエ、普段はそういうキャラじゃないだろよ、と心の中で苦笑しつつ、まぁ、女性ですからね。グロいものが苦手なのは仕方ない。

で、野郎どもはどうかといえば、「いやぁ、俺なんか、知らずにしっぽを踏んじゃいましたよ。」などと騒いでいるが、誰も死骸を始末した様子はなし。

そのうちに、乙女（話の流れ上、そういうことにしておきます）が、「倉庫の大家さんの電話番号分かりませんか？連絡して撤去してもらいましょうよ」と提言しました。それは、ちょっと尋常ではないな。「分かった」と答えて席を立ち、新聞紙と濃い色のビニール袋を提げて倉庫へ行きました。

勇者はおらんのか!?

どいつもこいつも、ねずみぐらいで…。

ロールプレイングゲームに登場する、王様の気持ちが分かりますね。

何を隠そう、私はねずみ退治には自信があるのです。
数年前、自宅にねずみが居着いて、１年半で33匹捕まえた経験がありますから。ええ。
粘着シートに貼り付いたねずみの死骸を、今まで何度始末してきたことか。
そんなの、見慣れたものですよ。ふふ。

…それは、さすがに目も当てられないものでした。
ねずみの死骸は、頭と背骨、それにしっぽだけだったのです。
日頃から、倉庫の前の植え込みはのらぬこのたまり場（いつか手なづけちゃる）になっているので、いつかはこういうことも起こるでしょう。お口の周りが血まみれになっているぬこがいたら、そいつのしわざですね。ははは。

新聞紙をかぶせて死骸をくるみ、どうにかビニール袋に入れました。新聞紙ごしに手に伝わってくる感触は、頭よりしっぽの感触が気持ち悪かったですねぇ。
不運なことに、燃えるゴミは週末まで収集に来ないとのこと。少し考えて、ブツをぶら提げて会社へ戻り、さらに厚手のビニール袋へ入れました。もちろん乙女どもは逃げまどっていましたが。
袋をビニール圧着器で完全に封をしました。こうしておかないと、週末まで大変なことになりそうです。

乙女の中で、一番頭の回転が速く目はしの効く子が、「あ！あそこのゴミ集積所は、まだゴミトラックが来ていませんよ!!」と注進してきました。
でかした！ほめてつかわすぞ。

集積所に詰まれたゴミ袋の一つを失敬して開封し、ねずみの死骸を入れて、なにくわぬ顔で再びしばって帰社すると、
「馬子さぁん、輝いてましたよ.｡ﾟ+.(･∀･)ﾟ+.ﾟ。」
などと言われて閉幕です。さぁ、おまえら、仕事しろ、仕事ヽ(｀⌒´)ノ!!