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無敵時計 [こだわりアイテム]

おとといの夜。
腕を伸ばした拍子に、スーツの袖口から何かがするりと落ちました。
長年愛用の腕時計です。
バンドの留め金が外れたんだろう、と思って拾い上げてみると、いつもとは違う状態。
掌からバンドがだらりと垂れ下がってしまいました。

金属のバンドのコマ?同士を連結しているピンが1本なくなっており、バンドがあらぬところで切れてしまったのです。
その場ではなにくわぬ顔で時計をポケットにしまったものの、「ゲタの鼻緒が切れる」を連想して、なんだか嫌な気持ちになりました。

帰宅して時計をポケットから出し、とりあえず財布やネクタイ ピンと一緒に小物台の上に置きました。
この腕時計はここが定位置で、いつでもバンドを丸めてスタンバイしており、外出するときは必ず私の手首にしがみついてどこへでも一緒。長年お供をしてきたのです。
それが、バンドが切れてだらりとしただけで、すっかり正体をなくしてしまったように見えるから不思議です。なんだか時計が、

もう疲れました。休ませて下さい…」と訴えているように感じました。

生まれて初めて使った腕時計は、中学入学のお祝いにいただいたもの。その時計を大学卒業まで使い通し、社会人になってから数年は、手近にあった安物の時計を何種類か使っていたような記憶があります。
そして、現在の時計を贈られたのが12年前の誕生日。長く使うことを考えて、オーバー ホールに出したのが4年前の暮れでした。

人によっては「その日の気分で着替える」とかなんとか、色々な時計をとっかえひっかえ使っているようですが、私は腕時計に関してはそうした興味がありません。
気に入ったら壊れるまでとことん使ってしまう。現在愛用している身の回りの品々の多くは、そうした長年の酷使に耐えて生き残り、すっかり自分になじんだ精鋭ばかりなのです。

この腕時計の特色は、ケースやバンドがチタン製のため腐食に強く、錆びて肌がかぶれるといった心配がないことです。仕事でチタン製の商品を扱っているので、チタン製のモノには親近感と安心感を覚えます。
さらに、文字盤に太陽電池を内蔵しており、電池交換が不要ということも魅力です。確かに、この12年間「電池が切れて動かない」ということはまったくありませんでした。だからこそ、長年使い続けてこれたのです。

惜しむらくは、文字盤にせっかく日付と曜日が表示されているのに、その表示が「針式」であるため文字が小さく、瞬時に判読不可能なことでした。
そのため、仕事で書類に日付や曜日を書くときは、自分の腕時計ではなく、机の上の電話機の液晶を見る方が早かったのです。

昨日の仕事の帰りに、デパートの時計修理コーナーへ持ち込んだところ、外れて紛失したピンは特殊なかしめピンであり、バネ棒(各人の手首に合うようにバンドの長さを調節するために取り外し可能)と違って交換部品がないそうです。
メーカーの修理部に転送すれば、黙ってバンド交換になるでしょうと言われました。
それでも、あり合わせの部品を使って、お安く修理してみますというので、そのまま預けることにしました。

今回の応急処置がうまくいったとしても、時計のあちこちが年相応に傷んでいるはず。今後も似たような問題が再発する可能性があります。

 

そこで、これを機に腕時計を新調しようと決めました。
壊れた時計がともかく修理から上がってきたら、これだけ使ってきたのですから、予備機に降格させても良いでしょう。

思い出せば、今まで使ってきた腕時計は、みな贈られたもの。
今回は自分で好きな時計を選びます。
「他人から与えられた時間の縛りから別れ、これからは、自分が選んだ時間で生きていく」ような心境だと言うのはカッコつけすぎですね。

そうと決まれば、どの腕時計にしましょうか。
自分へのごほうびも兼ねて、高級な腕時計をエイヤしてしまうのもいいかも。
●レックスや●メガは、ありがち過ぎて?自分の趣味に合いません。
そういえば、タグ・ホイヤーの少し古いモデルを粋に着こなしている友人がいるのを思い出しました。タグ・ホイヤーの腕時計は、あのバンドのデザインがカッコいいんですよ。まだあの腕時計を使っているのかな…などとインターネットで楽しく検索しているうちに、壊れた腕時計の後継機が気になりました。

CITIZEN ATTESA」のサイトを見ると、太陽電池は健在で、電波時計バージョンが登場していることを知りました。
さらに、「ディスク式の日付&曜日表示付き」(小窓に表示が出るタイプ)の機種もあり、しかも西暦2100年2月28日までのうるう年や月末のカレンダー修正が一切不要の「フルオート カレンダー機能付き」のものもライン アップされています。

すなわち、電池切れの心配がないのに加え、時刻合わせやカレンダー合わせの煩わしさが一切不要とは!無敵の実用腕時計です!!求めるなら、まさにこんな時計でした。
タグ・ホイヤーは将来の楽しみにとっておくことにして、普段使いの時計ならこれしかない!

先ほど、会社帰りに家電量販店に飛び込みました。
値引きが良いのと、ポイントがかなりたまっていたおかげで、割増の長期保証代金を付けても定価の半額ほどでゲット!久しぶりに良い買い物になりました。ヽ^Д^ノ

その後で、修理に出した時計を引き取ってきました。
確かに修理した跡が分かり、完全に元通りとは言えませんが、1000円で引き請けてもらったので感謝です。

新旧交代の儀式です。
新しい時計は、不必要に巨大な元箱から、座布団のようなクッションを抱きかかえて現れました。
このモデルには、デザインが同じで、ケースやバンドの色が違うものが数種類用意されています。私は、その中で年間生産数に限りがあるというこの色を選びました。昨晩、メーカーのサイトで見て一目ぼれしたのです。
シンプルな文字盤のデザインと、精悍な黒一色というのが気に入りました。

DSCN3227X.jpg

今晩はトリセツを熟読して過ごし、明日の朝、これを腕にはめて出勤するのが楽しみです。


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コメント 2

Ten

新しい時計購入、おめでとう御座います!!
西暦2100年、どんな時代になっているのでしょう。
昔からの習慣で基本的に腕時計しない私。。。(^_^;)
by Ten (2009-01-16 20:57) 

馬子

Tenさん、間違いなく西暦2100までは生きておりませんが、
その頃にはうるう年の数え方が変更されたりして。
それまでこの時計が時を刻み続けるかどうか、興味がありますね。
by 馬子 (2009-01-16 21:39) 

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