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「日本光学原理主義者」のデジカメ選び [カメラ]

大型家電量販店に、デジカメを見に行きました。
愛機が入院中なので、浮気の虫がうずいたわけではないのですが…。
「これは」と思う最新機種があるかどうか、参考までにデモ機を触りにいこうというわけです。

写真を趣味にしているので、デジカメといえど単なるファッション小道具の一つではないのです。やはり趣味のアイテムとして所有する場合、どれだけうっとりできるか、どれだけにんまりできるかが大切ですヽ^ロ^ノ


ずらりと並んだデモ機を全部いじるときりがないので、自分なりに縛りを設けることにしました。やはりメーカー選びから。

フィルム カメラの時代から、Nikon以外に浮気したことは皆無です。
同社の何に惚れるかといえば、昔からのユーザーを大切にしている姿勢につきます。
例えば、最新のデジタル一眼にも、制限はあれど、70年代のレンズをかろうじて装着できてしまう。同社製の古いレンズを多数所有している身としては、これに勝る安心感はありません。カメラ本体を買い換えるとレンズまで揃え直しになるのでは、「大いなる一歩」を踏み出す障壁になります。

さらに、学生の頃から何度も通った、修理センターのサービスにも充分満足しています。あるときは、レンズを道に落としてリングを変形させてしまい、カメラに装着できなくなったことがありました。
泣く泣くダメ元で相談してみると、担当氏は奥へ引っ込んで、どこをどうやったのか、リングの凹みを元に戻してもらったことがあります。もちろん、リングの外装に付いたキズまでは修復できませんでしたが、再び愛用品を使えるようにしてもらったありがたさといったら!
さらに、この作業は(正規の修理のやり方ではないので)代金は頂きません、とまで言われては、これ以上のサービスはないと感じたものです。


まずは、デジタル一眼の魂胆を確かめることにしました。
フィルムを現像に出すにも不自由するようになった時代、いつかは買う必要に迫られることもあるでしょう。
「昔のレンズが使える」という観点で考えると、候補は3機種に絞られます。
入門機種は最新のレンズしか装着できないので、あっさり予選落ちになりました。

D1000006x.jpg

最上級機はもはやカメラの値段ではなく、質量もヘビー級。現在の物欲レベルではまだ食指が動きませんし、自分の非力な腕っぷしで振り回せる重さではないようです。
カメラに、「俺を相棒にするんだったら、腕力も、サイフも鍛えてこいや」と言われたような気になりました。
中級機なら、昔のレンズも使えて、予算的にも手が届きます。
デモ機をおそるおそる掌に収めてみると、意外に重いので驚きました。
ボディに何を詰め込んだらこんなに重くなるのか、理解に苦しみます。
自分の足で撮影地まで担いで行く場合を想像すると、相当な覚悟が必要ですね。
それでも、ファインダーの見易さに大いに感心しました。重いのを補って余りあると思います。

売り場のスタッフが話し掛けてきたので、自分にとって最重要事項である旧型レンズの互換性のことを尋ねました。例えばD300の場合、旧型レンズを使用できるといっても、もちろん制限はあります。まず、旧型のズーム レンズは使用できず、使えるレンズもAi方式のものに限られるそうです。
さらに、使用するに際しては、旧型レンズの焦点距離と絞り値を、事前にデジタル一眼の本体に登録しておく必要があると教わりました。
登録できるレンズは9種類まで。これを設定しておかないと、カメラの電子頭脳がレンズを認識できないようです。
最新のオート フォーカス レンズでは、どのレンズが装着されたか、という情報が電気的にボディに伝えられるため、このような手間が不要というわけです。

ここまで把握できれば、デジタル一眼の調査は充分です。
それでは、サブカメラとして、コンパクト デジカメも触っていくことにしましょう。


コンパクト デジカメに関しては、手持ちのレンズが使えるとか、ボディとの互換性がどうこうということがありません。友人たちは、この前はA社、今度はB社の新発売、というように、続々と発売されるデジカメを、その時その時で自分の求める機能を最優先してメーカーにこだわらず自由に選んでいるようです。
自分は、頑迷なカメラの自分史があるために、買うならNikon製が良いと信じ、他社が驚くべき機能を満載したカメラを発売してきたとしても、見向きもせずに来ました。

コンパクト機に関しても、私なら「カメラっぽい機種」に目が行きます。
携行性の高い、薄型で四角い「デジカメですぜ」という機種は、現在はあまり興味が湧きません。
確かに、ポケットからすぐに取り出してメモ帳代わりに使える手軽さは、デジカメの特性の一つであり、大いに魅力的なのですが、撮影しづらそうだという先入観があります。

すなわち、表面が平らなデジカメは、つかみどころがなくて、掌の中で安定しないと思うのです。記念撮影などで、友人のデジカメのシャッター ボタンを押してあげる機会が多いのですが、その際も、「このカメラはどうやって保持するのがベストなのか」迷うことがしばしばです。シャッター ボタンを押すついでに、指が余計なボタンまで押してしまいそうで、気を遣う必要があると思われてなりません。

ですから、グリップが付いていてしっかりと握れる、やや大型の機種を触ってみました。
デジカメの機能の評価の一つに「画素数」が挙げられます。かなり時代遅れのデジカメを使っていますので、現行機種はどれも私のカメラより数値が高く、申し分ありません。
この他の仕様が問題です。

コンパクト デジカメにおいては、「単三型電池が使えるかどうか」が最重要だと思います。自分の経験だけに限るならば、専用充電池はメーカーの公称値ほどは長持ちしません。
勢い予備のバッテリーを持ち歩くことになり、泊りがけの撮影旅行では専用の充電器まで携行せねばならず、余計な荷物が増えてしまいます。
単三型電池が使えるならば、最悪電源の調達はコンビニでも大丈夫ですし、使い終わった電池を現地で処分するという使い方もできますから、気分的に楽です。

デモ機で、この条件を満たすのは一機種だけでした。
残念ながら、ファインダーを覗いただけで、自分の好みに合わないのが分かりました。

ファインダーに映った像がにじんでおり、にじんだ像が変な色に着色されて見えるのです。自分にとって、かなり目障りなので、自分の物欲のカミサマは、
「これは、汝の求めるデジカメではない。ジャンクだぞよ。」とささやきました。

カミサマはひどくシビアです。
もう一つの機種に手を伸ばしました。

こちらは、「27mm~486mm相当」という、途方もないズーム レンズを搭載しています。
電源は、専用充電池になりますが、接近戦から長距離戦までこなす守備範囲の広さは魅力です。これさえあれば、他にカメラはいらないかも知れないと思われる性能であり、大いに惹かれます。
驚いたことに、値段も「おこづかい価格」。なんということだ!!

カミサマは、冷静でもありました。
「情報をよ~く見てごらん」と言うのです。
値札を隅々まで読みますと、「お取り寄せ」と書いてあります。
これが入荷するまで待っていたら、その前に本妻が修理から上がってくるはず。

さらに、「予約受付中」という新機種の広告も出ていました。
こちらも現物を触って確かめたい。
それから考えても遅くないよ、というわけです。

D1000007x.jpg

ゆえに、「現時点で衝動買いをするのは、タイミングが悪い」という結論に達しました。カミサマの助言のおかげで、店を出るときの気分は、決して悪くありませんでしたとさ。


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Ten

ふむふむ、カメラの世界、奥が深いですね~
確かにしっかりボディのカメラ惹かれることもあります。
お小遣い価格の一品、多分一度は私も買おうかな?と
思った商品かも (^_^;)
by Ten (2008-08-28 21:34) 

馬子

Tenさん、奥が深すぎて、学生の頃から泥沼です。
どうも自分は、他人とは目指す山が違うようで。

デジカメの新機種発売のスピードにとまどっています。
「新発売」は歓迎しますが、「製造中止」は悲しいです。

by 馬子 (2008-08-28 22:12) 

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