日光へ行かずにけっこう(2)乗り物天国 [ドライブ・旅行]
せっかく見に来たガソリン カーは、しばらくへばっていました。
このまま運休になったらがっかりでしたが、ようやく復旧。
こちらも胸をなでおろしました。
ガソリン カーの走行音は表記が難しいですね。
電車やハイブリッド カーのように、「ウィンウィン」と無機質なモーター音がするわけではなく。
「ドリドリドリ」とディーゼル エンヂンの鈍重な音が響くわけでもなく。
耕運機のような、乾いた音?がします。「ボボボボボ…」とでもいうような。
客車に揺られて線路の上を走っているときは、ほとんど耳にしない音です。
そのためか、かなりの違和感を感じました。
ガソリン カーのレプリカの制作にあたっては、やはり心臓部であるエンヂンの調達が大切。しかも、メンバーはできるだけ当時のオリジナルに近いものを、と探し回ったようです。
「フォードA型」と呼ばれるエンヂンは、その名のとおりアメリカ製。ガソリン カーが足尾の町を走っていたのは大正末期から昭和20年末期だそうです。
そんな古い「発動機」なんて、博物館でホコリをかぶっているか、錆びて土に還っていそうですね。
ところが、縁あって千葉県に眠っていたものを探し当て、足りない部品はアメリカから取り寄せてコツコツ制作を始めたのが今年のゴールデン ウィークの前後。レストアではなく、ゼロから始めたメンバーの熱意もさることながら、「注文すれば古いエンヂンの部品が出てくる」というアメリカのものづくりの魂にも驚きました。
さて、場内には自分の好物が他にも展示してありました。
まずは、懐かしいマツダのオート三輪です。
ちなみに「足尾通運」という会社はフィクションだそうです。このイベントに合わせて、オーナーが日本通運のオレンジ色に塗ってレタリングを施してきたのでしょう。こういうシャレは大いに歓迎します。
自分の記憶が正しければ、静岡の茶畑で有名な山奥で、未だにオート三輪が現役で走っている地域があるとか。
オート三輪の特徴の一つに「最小回転半径が小さい」ことが揚げられます。
その山奥ではヘアピン カーブが多く通常の四輪車では往生するようですが、オート三輪であれば、前輪が接地さえしていればかなりの急カーブでも曲がれるそうです。
そんな報道番組を観たのも学生の頃。さすがに現在では道幅も拡幅されて、オート三輪たちはお役御免になっていることと思います。
良い機会ですから、じっくり観察してみましょう。
夏場でエアコンがないとくれば、三角窓を全開にするのは当然です。
その他に、大小のベンチレーターが開けてありますね。
運転室内は、かなり良いコンディションが保たれているのに目を見張ります。
「昭和41年製」と解説がありましたので、40年以上経過しているようには思えません。速度計以外に計器らしい計器がありませんね。
こちらは、富士重工業の「モートラック」です。
現在でも、築地の魚河岸を走り回っているアレですね。
私は「ターレット トラック」という名称で認識しておりますが、それは朝霞製作所の登録商標だとか。
最近では、プラモデルも発売されているようで、一部で意識が高まっている乗り物です。車体前部の円筒の中に、発動機と駆動装置が納まっています。
運転に際しては、この円筒ごと舵をきって廻してしまうという豪快さ。
円筒の外周にステアリングが直接取り付けてあるのです。
なんといっても、前輪を廻して車体と直角にしてしまえば、その場で旋回ができてしまいます。
自分としては、セグウェイと並んで、いつかは乗ってみたい乗り物、の一つです。
お子様向けコーナーには、ガソリン カーを模した乗り物が置いてありました。
近寄ると、ほとんど木造です。
運転は、コントロール ボックスに植えてある小さなツマミを廻すだけ。
安全のために、歩くより遅い速度しか出ませんでした。
それでも、大の大人3人がジャックして、交互に運転と撮影を繰り返したら悪目立ちバッチリというものです。
お次は、手漕ぎのトロッコ?です。
アメリカのマンガで、二人で向かい合ってレバーを上げ下げする過酷なトロッコ(ガンディー・ダンサー)がありますが、これはクランクを回転させると前後進するという単純明快さが良いです。
ブレーキはありませんから、クランクを廻す速度を徐々に落とす必要があります。クランクからいきなり手を離したり、クランクの回転を止めたりすれば、直ちにつんのめって急停止しますから注意が必要でした。
その日は、すっかり主役の座を奪われてしまった馬子号。
道が悪いところを走り続けたので、最後には泥だらけでした。
遅くならないうちにと、足尾の「庚申の湯」に入ってきました。
ここは山を眺める露天風呂が良いのですが、風呂の岩の上にはボロボロのハエタタキがいくつも転がっています。
「これは何のためにある?」と疑問を抱いたとたん、必要性が分かりました。アブだかブヨだか、迷惑な虫がぶんぶん飛んでいるのです。
かつて「フレンチ ブルー ミーティング」に連れて行ってもらったとき、泊まった旅館が「カメムシの宿」と言っても過言ではないくらいカメムシだらけで閉口したことがありましたが、それに近いものがあります。
とにかく、油断するとちくっと刺されるので、ハエタタキを片手に湯につからなくてはいけない。
まぁ、景色がいいのにゆっくり入っていられないわけです。
こう考えると、都会のハエは汚いものにたかるだけですから、実に無害。
ここは「庚申の湯」ではなくて「アブの湯」と命名しましょう。
汗を流してさっぱりしたところで、帰り道は馬子号の運転を代わってもらいました。自分では普段飛ばさないものですから、馬子号が野獣のように走る。
雨の中、ぬうわkmでその車間距離では危ないだろうと、生きた心地がしませんでした。
その後はどしゃ降りの中渋滞にはまり、帰宅したら日付が変わっておりました。
帰宅途中、燃料計の残量警告灯が点灯するのを初めて拝みました。
急いでオンボード・コンピュータを「走行可能距離計」に切り替えてみると、残り50kmでガス欠です。
ここまで走り回ったのは、初めてのことでした。
長駆お疲れ様でした!
A型フォードのエンジン音はKATOの機関車と含めて1分ちょっとの動画にまとめて見ましたのでご笑覧下さい
http://f.flvmaker.com/mc2.php?id=cCxcPpC7XhMULHK_GXIJNlqx2ByJyosa7NOnVXY3bkBpgVTPhZlFQs&logoFlg=Y
(FLVムービーのMovie Casterへのリンクです)
警告灯? ウチのK11マチコちゃんは42Lタンクなので、夏場エアコン多用時には遠出で400km走れば燃料警告灯が点いてしまうのはちょっと足が短いかな~って気がしますけど いつも点しちゃいますね(w
by いねむり (2009-08-15 10:28)
拙宅にあるE46の「走行可能距離」は18Kmというのが最小値です。
カタログなどに載っているタンク容量以上のガソリンが入りました!
納車直後の高速道での慣らし運転時のことで、その後は残量警告灯が点灯する前に給油しています。
夏のオーストラリアの郊外はハエがたくさんいます。職場の仲間と月に一度はキャンプなどに行っていましたが、慣れると顔にたかられない限り気にしなくなります。際限なく飛んでくるので気にしていたら発狂します!
それにひきかえ、アブ、ブヨやカメムシは勘弁ですなぁ。。 目を真っ赤に腫らして髪の毛かきむしりながらはえ叩きでバシッバシッとやりそうです。
by kanchi (2009-08-15 10:31)
いねむり殿、動画編集おつかれでした。
動画のリンクを張ってもらったら、これ以上の説明はいらないね。
by 馬子 (2009-08-15 10:41)
kanchiさん、普段は「タンクが半分になったら満タン」を励行しているの
ですが。仲間と遠出するときに途中で給油してしまうと割り勘の計算が
複雑になるので、できるだけ無給油で帰るようにしています。
一番のツワモノは「陸橋の上でガス欠でノッキングした」という例でしょう。
「その後はずみをつけて陸橋をニュートラルで下ったら、運良く
ガソリンスタンドがありましたよ」と言ってのけた友人がおります。
アブもたいしたものですね。あんな山奥でよくも、
「ここに哺乳類がかたまって入浴してるぞ。しめしめ。」と見抜くんですから。
by 馬子 (2009-08-15 10:54)
馬子さん、
アブどころか場所によっては蚊もナメてはいけません。
原生林に生息する蚊は獣相手に吸血していますから、ジーンズ生地2枚重ねでもしっかり吸血されてしまいますし、驚くほど刺された箇所が腫れます。 以前知人の狩猟犬が顔面を蚊に刺されて腫れあがり、獣医の治療を必要としたことがありました。場所は北海道の虹別川が流れる原生林でした。
by kanchi (2009-08-17 20:34)
ジーンズ生地2枚重ねでも吸血されるって、とんでもない強敵がいますな。
そういうのに限って、蚊取り線香とか効かなさそう…。
by 馬子 (2009-08-17 22:33)